鶏の飼い方⑤…鶏が心地よい環境・生活リズムとは?餌やお散歩・砂浴び等のお世話

草を突っつく鶏と烏骨鶏

鶏を飼育する上で、鶏の寿命や卵の栄養価や産卵量に影響する大きな要素が、「環境」「餌」です。鶏は犬や猫よりも手間が掛からない生き物ですが、それでも日々のお世話やお散歩は重要だと思います。餌も結構な量を食べますし、雛の大きさ(成長度合い)によって多少種類(粒の大きさ等)を変えて与える必要があります。卵の黄身の色づきは餌によって変わります。水もよく飲みますので、こまめにお世話が必要です。しつけが利かず、フン(糞)はそこら辺に適当にしますので、小屋や床の掃除などは定期的に。鶏との散歩も、実はとても重要な役割があったりします。

雑誌に掲載されました🐓 – Hacks (hacks-diy.com)

にわとりの一生・成長と、成鳥になってからの生活リズムについて

成長に合わせて変化する特徴的なこと3つ

残念ながらひよこから飼育をしたことは無いのですが、幼雛(ひよこ~30日くらいまで)の終わり掛けくらいから成長を見守ってきました。鶏の成長は早く、幼雛⇒中雛(生後60日くらい)⇒大雛(生後150日くらいまで)⇒成鳥と短い間で大人になります。特に成長過程で変化が見られるのは、大きく3つ。卵を産み始めるのはこういった変化が全て収まり、成鳥になる生後150日以降です。

鳴き声はひよこの時だけピヨピヨと鳴くものだと思っていましたが、割と大きくなっても中雛と大雛の中間くらいまではピヨピヨと鳴きます。おそらく100日前後くらいでしょうか。コッコと言う鳴き声が混ざりはじめ、その後少しずつですがピヨピヨとは鳴かなくなります。(下記は雛の鳴き声)

羽の生え変わりも、一番変化が激しいのは、ひよこの姿から鳥らしくなる幼雛から中雛になるところでしょうが、中雛から大雛になっていく間から成鳥に向けての間も、少しづつ羽が抜け落ちます。成鳥になってからは、割と羽が抜けているのを見かけなくなるので、羽の生え変わりは意外と一番、成長の過程に気付きやすいかもしれません。我が家ではその頃抜けた羽をとってあります。

トサカが色づいて大きくなり、羽や顔の周りに成鳥らしい特徴が表れるのは、最後、大雛になってから急激に変化し始めます。またトサカは最初に頭の方が伸びて赤くなり、続いて口の周りの垂れ下がっている部分が大きくなっていきます。成鳥になってしまうと、あまり体の変化は起こらないので、羽が抜けていた時や、トサカの様子がおかしかったら病気かもしれないと確認ができるそうです。

鶏のバイオリズム?産卵期と休産・抱卵期を繰り返す雌(烏骨鶏)の様子

産卵に特化した品種の鶏では、もはや卵や雛(ヒナ)を温めることすら忘れてしまい、餌を食べることと生きることに必要最低限の習性を残し、後は卵を産むことだけをひたすらに繰り返すというとっても分かりやすい?生活リズムで過ごします。うちで飼育しているロードアイランドレッド種という茶色い体の鶏が正にこのタイプで、餌をバクバク食べて、毎日卵を産んでくれて、とっても分かりやすい性格です。

一方で、もう一羽の烏骨鶏は、とても野性的な特徴を残している種類です。2週間ほどの産卵する期間を終えた後は、抱卵期間に入り、あまり餌を食べずに卵を温めたり、神経質になり、じっとして身を守る仕草が多くなります。抱卵期間中は、あまり餌を食べなくなり、交尾をせずとも、また自分で生んだわけではない卵でも、温めて守ってくれます。この期間中は、小屋の隅の方でうずくまっており、あまりお散歩にも出なくなります。また卵を採ろうとすると、身を挺して羽を広げて、卵を守ろとする仕草をしたり、嘴(くちばし)でつついたりと勇ましい母の強さを見せてくれます。

食事をとらない期間が10日~2週間程たつと、多少、羽が抜け落ち(換羽期間)、餌をまた沢山、食べるようになります。この時期には少し、鶏の警戒心も溶けて、少し人懐っこい様子を見せたり、お散歩にも積極的に出るようになります。

しっかりと休憩(抱卵)とリフレッシュ(換羽)し、栄養を改めて蓄えたころに、再び2週間ほど2日1回ほどのペースで産卵を始めてくれます。烏骨鶏の卵が高いのは、しっかりと栄養を蓄えてから産むのでそもそも卵自体の栄養素が高いことに加えて、余り卵を高頻度では産んでくれないからだと思います。またこの様にしっかりと休むので、比較的、寿命は長いようです。

このバイオリズムで気を付けてあげたいのは、お散歩に連れて行くタイミングと、餌の量や内容。

休産期間中のお散歩は、烏骨鶏はそもそも余り餌を食べない期間には砂や小石も拾わないので、日向ぼっこや砂浴び程度、小屋の中でも十分なのでストレスにならない様に、自分から出てこない限りは、抱きかかえることは避けています。

また同じく休産期間、特に抱卵中は、普通の餌(配合飼料や菜っ葉など)だと食欲が非常に落ちます。そんな時でも、煮干を砕いたものや干しエビ、ミールワームなどたんぱく質が多く、栄養価の高いものだと好んで食べてくれるようです。これらのエサは高価なので常に上げるわけではないのですが、ロードアイランドレッド種も普段の烏骨鶏も大好きです。ですので、産卵後や産卵に向けて栄養を付けるタイミングでは、餌におやつとして混ぜると通常のエサも一緒に食べてくれるようになるので、Hacksでは、ふりかけの様にしてまぶして与えるようにしています。

鶏のエサについて

成長に合わせて与える餌と水の量は変わる!食欲不振時の対策について

鶏の成長に合わせて餌の種類や量も増えていきます。特に中雛くらいまでは、成長に合わせて粒が細かいものをあげるようにしていました。必要な栄養分も成長に合わせて変えてあるらしいので、念のため、そちらを購入するようにしました。幼いころに与えるえさの方が割高なので、あまり細かいことを気にしないならば、大人用の餌を砕いてあげる方法や、そもそも細かい粒子のもの(米ぬかなど)をあげている人もいるようです。与えていた餌(配合飼料)の量は、中雛くらいまでは一日に60g程度で少しずつ増やしていき、成鳥では120~150gくらい/一羽を上げています。2羽でざっと250~300gくらいは平らげています。鶏専用の配合飼料の良いところは、当初飼うときに気にしていたカルシウムを補うための牡蠣殻(貝類の殻)などもしっかりと含まれていることです。最初心配して牡蠣殻もらえないか魚屋さんに問い合わせたりもしたのですが、時期が悪くなかったのですが、気苦労に終わったのを覚えています。
また一度にあげてしまうわけではなく、うちでは早朝と昼~夕方に分けて2回あげています。鶏は何かを食べている時が一番静かで、おなかが空いたり喉が渇いたりしている時が一番うるさい気がしているので、鳴き声による騒音対策としても、こまめにやる方が良い気がしています。

水の量は正確に測っているわけではありませんが、成鳥になった現在で大体2羽で1リットルくらいです。こちらは朝、夕、夜の3回切らさないようにしています。また気付いたときは昼にも取り替えてあげたりしています。夏は飲む量が増えます。切れてしまうと命にかかわるので注意!

烏骨鶏の場合、先ほどのバイオリズムの影響で、産卵期やその後に抱卵をしたがる時期があります。その時期は配合飼料だけだとエサの食いつきが極端に落ちます。その際は、少し高カロリーな動物性のもの(ミールワームなどの虫や煮干しの出がらしやエビの殻)を与えてくださいね。

他にも雑草(アブラナ科やイネ科のもの、タンポポの葉など)や菜っ葉をあげると、鶏たちは喜んでちょこちょことつまんで食べてくれます。
またHacksでは鶏が小さいころから、家庭菜園のハーブ(レモンバームとミント)を上げています。おそらくあまり好きなものではなさそうですが、食べなれているためか喜んで食べますし、気のせいかも知れませんが、多くハーブを与えた日の翌日の卵は心なしか臭みが少ない様に感じます。

10週齢くらいまでのエサ
鶏にあげている配合飼料
それ以降はずっとこちらでOK

鶏にあげてはイケない食べ物

調べた限り雑食性が強いのであまり食べられないというものはなさそうなくらいですが、鳥の性質上、気を付けた方が良いと思っているのは、ねばねばした柔らかい食べ物です。炊いた後のご飯粒とかは良くない!
鶏は餌を一旦丸のみにして、砂嚢というところで餌をすりつぶして食べるらしいのですが、そこにご飯粒や生魚などが詰まると、腐ってしまったりして、普通の食べ物が食べられなくなり、病気になってしまうことがあるようです。多少ならば気にしていないのですが、ナメクジや昆虫などには寄生虫もいることもあるらしく、食べ過ぎには注意が必要です。また野菜でいうとほうれん草とネギ類は消化を阻害したりするため良くないようです。食べるからと言って塩分や砂糖が多い人間のお菓子などはあまり上げてはいけませんよ!食べ残しを少しだけ与えるくらいなら大丈夫だと思いますが、本当に何でも食べるので気をつけてくださいね。食べ残しや食べることが出来ない、人参などの野菜の皮や椎茸の石づき、出汁を取ったイワシや焼き魚の骨を砕いたもの等は色々あげています。

餌によって味が変わる!黄身の色も変わる!卵の栄養や産む量も変わる!

鶏の卵の栄養成分は品種と餌に左右されるところが大きいようで、市販されているビタミン強化みたいな卵でも、与えている餌に特徴があるようです。またはっきりと変わってくるのが黄身の色で、市販されている卵のような黄色い色を出すには、パプリカなどの色素が含まれた餌を食べさせる必要があるようです。特にそういったものを与えていない、うちの卵は市販されているものよりも黄身の色が少し白っぽいです。また自宅で試したことがある訳ではないですが、白米だけを与え続けることで真っ白な黄身の卵(ホワイトエッグ)を産ませることもできるようです。鶏さんの栄養バランスはどうなんだろう?とか思いつつ、恐らく黄色などの色素が付いたもの(トウモロコシ等)以外のものでバランスを取っているのかなと思います。

黄身が真っ白な卵の例…黄身が真っ白!「米艶」たまごの気になるお味は? (mgmoglog.com)

いい環境づくりは「清潔な小屋作り」から!掃除や鶏フン(糞)の活用

小屋の掃除の頻度と“臭い”

日々の世話で、餌やりの次に時間と気をつかっているのが掃除です。
しっかり掃除しないと病気の原因になるダニなどの害虫も湧きやすくなります。小屋を丸ごと洗い、敷いているもみ殻を2週間に1度の頻度で丸ごと交換しています。消臭効果だけを気にするなら、藁や炭などを使うのも良いのですが、もみ殻にしているのは、もみ殻だとニワトリさんたちがそのまま食べることができるので餌が足りない時に補うことが出来ると言う利点があり導入しています。また大量に安価に手に入り、フンで汚れてしまったところを少しずつ交換することも便利だなと思っています。
鶏の臭いについては、飼育前に動物園に行ったり、養鶏場を見に行ったりしましたが、思った以上に少ないです。フンが大量にたまっている時や、雨が降った次の日などは流石に臭いますが、2週間ごとに掃除をしていれば、小屋の外まで臭いが漂うということは無いです。屋外のいい点かもしれません。

参考)丸洗い可能!鶏小屋の作り方…鶏の飼い方③…鶏小屋の作り方と、鶏小屋を作るに当たって注意すること / Hacks (hacks-diy.com)

鶏のフンの量と再利用(鶏糞)

鶏は一日に与えるエサの量以上の糞(1日に150~180gとのこと)をします。こちらは家庭菜園などで肥料として使えます。そのままでも使えるのですが、虫が湧きやすいので、出来ればコンポストなどで発酵させた上で、乾燥させたりして砕いて使う必要があります。乾燥して砕いたりはちょっと自宅だと難しいですが、発酵までなら割と簡単に行えます。うちで敷材にもみ殻を利用しているのは、フンと一緒になってしまっても、発酵もスムーズで、そのままでも土にかえりやすいと言うのがポイントかもしれません。鶏糞(ケイフン)は思った以上に購入すると高い肥料なので、うまく使っていければなと思っています。2羽でもまだまだ消費しきれません。

ケイフンの価値:鶏の飼い方②…主な鶏の飼い方と飼育費用(エサ代)、鶏の鳴き声や臭いについて / Hacks (hacks-diy.com)

健康で快適な生活のために!とても大切な鶏のお散歩(庭遊び)について

鶏に散歩は必要か

結論、うちのような小屋で飼育する場合は、散歩は必要なようです。寿命にまで影響すると考えています。それ程、日々の暮らしの中で散歩や自然(庭であっても)の中の広いスペースで自由に過ごすことは重要です。
理由は3つあります。

1つ目は、鶏は餌を食べる時に砂嚢ですり潰してたべるので、小石や砂を散歩で道端からついばむ必要があるから。動物園のペンギンなどお散歩させているのも、最初この小石拾いのためだっただそうです。

小石を食べる様子

2つ目は、砂浴びや土浴びなどが出来るスペースが小屋の中に設置できていないので、体についた雑菌を落としたり日光浴をするのに散歩が必要だから。日光浴によるビタミンの生成は卵の殻となるカルシウムの生成にも影響します。体内のカルシウムが不足すると、卵の殻が弱かったり、異常があったりするものを産むようになり、卵を産む鶏の死因で、最も多い卵管系の病気にも罹りやすくなってしまうと思うので注意が必要です。

砂浴びの様子

また3つ目は、本能的な行動(つつき・爪とぎ)やジャンプなど、ストレスの解消のため。小屋はそれなりに広さを設けていますが、やはり完璧な自由とは違う環境。砂を爪で掻いたり研いだり、虫や草をつついたり、羽をばたつかせたり、運動など自由に生きていたら出来ることが小屋の中だけだと十分にできないから。お散歩すると、鶏たちが、とても気持ちが良さそう、連れて行かないと怒って卵を産んでくれなくなったり、騒ぎだしたりします。出来る限り天気のいい日は外に連れ出してあげるようにしてあげると、やっぱり食欲もよく、産卵もはかどるようです。

散歩をする際に気を付けること

しっかりと守られた小屋の外に出るため、鶏をお散歩させるときには気を付けていることがあります。基本的には町中の人や特に子供たちやお年寄りは温かい目で一緒に見守ってくれますが、鶏を守るためにも、勿論、地域で暮らす他の人に迷惑を掛けないためにも重要なことなので気付く限り記載します。
基本は自分の敷地でない限りは目を離すことが無い様にすれば大丈夫だと思います。

  1. 驚いて飛び跳ねたり、道路に駆け出したりすることがあり、しっかりと抱えて移動する。
  2. 迷惑をかけないように、鶏が苦手な方や他のペット、小さいお子さんが居る時は見合わせます。
  3. 街中のごみ(特にビニール紐や輪ゴムのようなもの)を拾って食べないように注意が必要です。
  4. 砂浴びや雑草を食い散らかしり、爪で砂を引っかいたりした後は掃除をする必要があります。
  5. 近所の家庭菜園や花壇などには飛びつかないように気を付ける必要があります。
  6. カラスや野良猫など、忍び寄る外敵に気を付ける必要があります。
  7. あまり食べてはいけないもの(ナメクジやネギ類の葉)から遠ざける必要があります。
  8. 感染症の不安もあり、鳩や雀が集まりフンがある場所にはなるべく近づかないようにします。
  9. 触りたい人には、爪や嘴などに気を付けてもらうように一声かける。
  10. 触ってもらうときは優しく、また触った後は手を洗ってもらうように一声かける。

Hacksが掲載!鶏飼育のすべてが書かれた書籍「ニワトリと暮らす」購入はこちら