鶏の飼い方④…烏骨鶏(うこっけい)とは?にわとりとの違い!飼いやすいのはどっち?成長や鳴き声、卵の違い

1か月くらいの烏骨鶏とニワトリ(ロードアイランドレッド種)の様子

烏骨鶏(うこっけい)ってご存じですか?鶏の中でも、卵が高級で有名なニワトリです。
Hacksでは2種類、2羽の鶏を飼育していますが、そのうちの1羽がこの烏骨鶏(うこっけい)。写真を見て頂くとわかりますが、茶色いのがロードアイランドレッド種という普通のニワトリ、白くてふわふわの方がうこっけいです。名前は、クッキーとゆきみちゃんで、茶色い一般的な鶏(ロードアイランドレッド種)がクッキーで、ゆきみちゃんは東京烏骨鶏(うこっけいの改良品種名)です。子供たちが名前を決めてくれました。羽の色で決めたよう。同じ鶏ではありますが、2種には特徴的な違いもあり、うこっけいの特徴などを、2羽の成長を振り返りながら比べてみました。

雑誌に掲載されました🐓 – Hacks (hacks-diy.com)

にわとりと烏骨鶏(うこっけい)の育ち方を比較

まずは烏骨鶏と鶏の2羽の成長を振り返りながらまとめてみました。

にわとりの成長の記録 ~クッキー~

普通のニワトリのクッキーの成長記録です。うちに来た時には生後1か月ほどだったので、その頃からの成鳥になるまでの様子。ひよこ、幼びな~30日、中びな~60日、大びな~150日、成鳥(成鶏)です。サイズがどんどん大きくなり、食べる量も増えていきます。1か月くらいの時は子供の手のひらに収まるくらいのサイズですが、2ヵ月目で急激に成長し、今は片手では抱えきれない大きさです。

烏骨鶏(うっこけい)の成長の記録 ~ゆきみちゃん~

烏骨鶏のゆきみちゃんの成長記録です。クッキーと同じく、生後1ヵ月頃にうちに来た直後からの様子をまとめてみました。幼びな~30日、中びな~60日、大びな~150日、成鳥(成鶏)です。ずっと白くてふわふわの毛に包まれているのと、あまり体が大きくならないのもあり、烏骨鶏は鶏と比較すると、見た目の変化が小さいようです。卵を産み始めるまでの時期は変わらないですね、卵を産み始めるくらいになるとコブが少し目立つようになり、頬の部分が色づくので少し変化があります。成鳥になっても羽毛はふわふわで、お尻が可愛い。

※ちなみに3歳になった最近の様子はこちらの記事から(卵も産むし、元気ですよ!)
鶏の飼い方⑧…飼育3年目、3歳ニワトリの様子。これからのDIYやHacksについて | Hacks (hacks-diy.com)

ニワトリと烏骨鶏の特徴的な違い(烏骨鶏の特徴とは?)

外見(体や顔)、トサカなどの見た目の違い

飼育している一般的な鶏(ロードアイランドレッド種)の特徴

立ち上がった時の体長は50cmほど。体重は2~3kgはある感じがして、子供たちが抱えると結構重いです。トサカと顎、頬のあたりが赤く色づいています。羽は茶色で一部黒い部分があります。足は表面は堅いのですが、裏側は猫や犬の様な肉球があり、ぷにぷにしています。嘴(くちばし)は雛の時に養鶏場で、他の雛を傷つけないように先っぽをカットされています。ちなみに瞼(まぶた)は下から上に閉じます

では、烏骨鶏はどんな顔?トサカは?

立ち上がった時の体長は35~40cmほど。体重は1~1.5kgぐらいで未だに片手で持てるくらい軽いです。羽は全体的にひよこの様にふわふわとしていて柔らかくなっています。羽は白いのですが、顔周りや足など羽の生えてない部分や皮膚は黒くて、内臓やお肉、骨も含めて、真っ黒なのが特徴のようです。烏骨鶏というのは、カラスの様に黒い骨と言うのが由来です。トサカは鶏の様に逆立つ形ではなく、鼻の頭のあたりに青い瘤(こぶ)のようなものが出来ます(写真の烏骨鶏は雌で、オスはもう少し大きく紫色になります)。また発情期にはほっぺたの後ろが青くなります。足の裏には、クッキーと同じく、猫や犬の様な肉球があります。

足の形(指の本数)の違い

羽や顔・トサカなど一見して分かる違いの他に外見の特徴として、足の指の数の違いがあります。
ニワトリであるクッキーは4本指、うこっけいのゆきみちゃんは5本指です。
クッキー(ロードアイランドレッド)の足とゆきみちゃん(うこっけい)の足

卵の違い

にわとりの卵は皆さんよく見たことがあると思いますが、烏骨鶏の卵って見たことがありますか?実際の卵の大きさは、普通のニワトリの卵よりふた回り位小さなサイズで殻の色はクリーム色っぽい白です。
一般的なニワトリ同様に烏骨鶏も5か月目から半年を過ぎると卵を産むようになり、鶏のクッキーはほぼ毎日、烏骨鶏のゆきみちゃんは2~3週間ごとに7~10個くらい?産んでくれます。200日くらいで産卵のピークとなり、少しづつ産卵量は減るみたいですが、2~3年ほどは産み続けてくれるようです。

左上の茶色の5つが鶏のクッキー、左下の小さ目が烏骨鶏のゆきみちゃん、右下に市販のもの(Mサイズ)
クッキー(ロードアイランドレッド種)の卵は、殻の色は茶色です。中の黄身が、少し薄いのが特徴です。産み始めの頃はスーパーのSサイズくらいのものを1~2か月ほど産んでいました。少しづつ形も良くなり、1年するとMサイズくらいに。味はほとんど普通の卵と変わらないですが、黄身はぷっくりです。

ゆきみちゃん(うこっけい)の卵は、殻の色はうすいベージュ。一回り小さくて、中身も少なめ。同じ餌をあげているのですが、ゆきみちゃんの卵は、卵黄の色が濃いです。味は、黄身の味が明らかに違います。味が濃厚で、確かに滋養料理って言うのは意味が分かるような。子供たちからすると少しクセが強いようで最初は嫌がっていました。烏骨鶏の卵…食べてみたい方への参考リンク(クリックすると楽天のサイトにリンクします)

一番左がゆきみちゃん、真ん中がクッキー、右端が市販のもの

一番手前がゆきみちゃん、真ん中がクッキー。烏骨鶏は黄身がしっかり

※卵の産む量などはこちらの記事をどうぞ…
鶏の飼い方①…鶏の種類(チャボや烏骨鶏等)を鳴き声や寿命等で徹底的に比較! / Hacks (hacks-diy.com)

鳴き声の違い

小さなとき(1か月ほど)は、ひよこと見た目が違くても、二羽ともピヨピヨ鳴いていました。2種類の違いはあまり分かりません。ちょっと烏骨鶏の方が甲高いかな?

大人になってからの鳴き声は全く違います。明らかに烏骨鶏の方が大人しい感じ。
「くぇぇぇ、くぇぇぇ」と、割と大きな声。ゆきみちゃんはいつも控えめにコココココと鳴いています。小屋に近づくと大人しくなり録音ができないですが、動画よりは少し大きい声で鳴く時もあります。(Hacksが撮影)

烏骨鶏とにわとり飼いやすいのはどっち?2羽の性格の違い

実際に、鶏と烏骨鶏をそれぞれ飼育してみて、飼いやすさ?に関わる人懐こさなどの性格や餌などの食性の違いなどがあるか、観察してみた結果をまとめてみました。飼育している名前もご紹介しました。

クッキーさん♀(にわとり、ロードアイランドレッド種)の性格

性格

性格はともかく食いしん坊で、あわてんぼうです。鶏小屋の扉を開けると直ぐに小屋から飛び出してきて、落ちている葉っぱなどを探しにいき、ツンツンついばみに行きます。また餌を手に持っているとジャンプして餌を手から奪い取ろうとするなど、高いところでも食べ物があれば飛び乗ってでも食べようとします。公園などで知らない子供たちの手からも餌をバクバク食べるので人懐っこい方かと。撫でられたり、抱っこされても大人しいです。また人影があるとバサバサ―ピューと近づいていくことがあり、道路では飛び出し注意です。あと卵は産んだら全く温めたりはしない放任主義(抱卵しない)です。

好きなこと

食べることが何より大好きですが、お散歩もとても好きです。公園などに連れ出すと、積極的に雑草や土を啄みます。また砂浴びが大好きで、少し柔らかそうな地面を見つけると、足の爪で地面をほじくって、自分が入れる位の小さなくぼみを作って、砂浴びをします。

好きな食べ物

本当に何でも食べますが、ゆきみちゃんと比べると、穀物(配合飼料)が好きなようです。産卵能力が高く、ほぼ毎日に一つ卵を産んでくれるので、その分体力を使うためか、高カロリーな餌が好きなのかもしれません。また干し海老やシイタケなど少し味の良いものが好きな感じがします。またハーブやハコベ、アザミ、タンポポの葉などもよく食べます。

ゆきみちゃん♀(東京うこっけい)の性格

性格

うちの子は特に一度、野良猫に襲われてケガをしてしまったのもあるのかも知れないですが、一般的にも、烏骨鶏は、鶏と比べると、少し控えめで大人しいようです。小さいときは臆病で、外で日向ぼっこしている時も、クッキーの足の下に隠れたりしていました。ゆきみちゃんは歩くときもゆっくりでのんびり屋。抱きあげられたり、撫でられたりはあまり好きではないです。ふわふわでかわいいので、子供たちからも人気なのですが、手から餌はあまり食べません。また卵をしっかり温めてくれる(抱卵をする)のですが、温めている時に手を出すとつついたり、身を挺して守ろうとしたり、勇敢なお母さんの一面もあります。写真を撮られるのが嫌いで、ちょっとレンズを近づけると直ぐに動くので撮影が難しい。

好きなこと

お散歩に連れ出すと、砂浴びも好きですが、ふらふらと歩き回っていることの方が多いです。クッキーが砂浴びをしていると、離れたところまで独りで歩いて行ってしまうのですが、姿が見えなくなると焦って戻ってきます。また湿った黒い土より、乾いた白い砂地での砂浴びの方が好き。元々の生息地の特徴かもしれないですね。よく足を上げて頭を掻いてます。猫の様に足を上げて頭を掻くのですが、すごいスピードでカリカリカリと掻きます。足が小屋にこすれて、カカカカカカっとつつくような音が時々しています。また止まり木にいるより、しゃがみ込んで休んでいることが多いです。

好きな食べ物

どちらかと言うと自然のものが好きなようです。ミミズはクッキーから奪い取るくらい好きです。クッキーの様に卵をずーっと生み続けるのでなく、産卵期と抱卵期を繰り返すので時期によって食べるものに差があります。産卵期の間は食欲が旺盛で、配合飼料もたくさん食べてくれますが、抱卵期になるとあまり食べず、ハコベなどの雑草や葉野菜をつまむ程度になることもあります。魚(煮干し)を砕いたものは、クッキーよりも好きで、餌に混ぜてあげると、ゆきみちゃんは煮干だけを選んで食べます。クッキーがあまり食べない、イネ科の細長い葉も好きで啄みます。

参考 品種の由来など

ロードアイランドレッド種とは

とても丈夫な種類のニワトリで、原産国はアメリカです。茶色い卵を産む種類で、名前は知らなかったのですが、割と一般的な種類のようです。ロードアイランドレッドは、産卵性能にも優れ、体も比較的大きくなるため、卵肉兼用の種と言われます。卵肉兼用種の中では、産卵性が最も優れた品種です。ちなみに農協や養鶏場など、個人で飼われていることが多い、ボリスブラウンと言う品種も、この種の系統でブランド名のようです。丈夫で長生きで肉の味も良く、様々なブランド鳥の元となり、地域の地鶏の雄とロードアイランドレッドの雌とを交配して作られたブランド地鶏には、比内地鶏やさつま地鶏などがいます。
参考サイト…www.nlbc.go.jp/hyogo/tishiki/hinsyu/rir/rir_mesu.wav

東京うこっけいとは

烏骨鶏はもともと中国原産の品種。薬膳料理の素材として珍重されており、漢方の効能も謳われている鶏。東京うこっけいは、産卵率の向上を目的に選抜を行って、年間190個程度(一般の烏骨鶏は年間50~80個程度)卵を産むことが出来るように改良した種類です。通常の烏骨鶏と比較し、飼料効率(食べる量が少なくて済む)も高められており、収益性の向上が見込めるため、都市の小規模養鶏を支える最適な素材鶏として注目されているそうです。
参考サイト:東京 うこっけい – 東京都農林水産振興財団ホームページ (tokyo-aff.or.jp)

ちなみにどちらの鶏(のヒナやひよこ)も購入出来て、東京都やその周りで購入されるならペットショップよりも安い、おススメの購入先があるので是非以下をご覧ください。

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